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監修:顧問指導医: 永山 幸
資格: 日本補綴歯科学会会員 / 日本口腔インプラント学会会員 / 日本抗加齢医学会会員
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もくじ
上顎奥歯部分にインプラントをしたいが、骨がなくできない方のための治療です。
サイナスとは、上顎にある鼻の通り道・「上顎洞」、すなわち副鼻腔のことです。
重度の歯周病や虫歯の進行により歯を支えていた歯槽骨が吸収されてしまうと、
上顎洞の底に十分な骨幅・骨量が少なくなってしまいます。
インプラントを埋め込むためには、骨の厚みをまかなう必要があります。
インプラントは短いもので8mmほどですので、最低でも8mm以上の骨の高さが必要です。
そのため、骨幅・骨量を作るために上顎洞底部に人工骨や自家骨を足す手術をします。これがサイナスリフトです。
サイナスリフト後、半年ほど移植骨自身の組織と固まってから埋入を行います。
基本的にサイナスリフトと同じく上顎洞底に骨を足して骨量を増やすという点では同じですが、インプラントが固定できるだけの骨の厚み(最低3~5mm)がないと施術することができません。
ソケットリフト治療は、器具を使って上顎洞底骨を挙上します。
ソケットリフトは埋入手術と同時に行います。
上顎の骨が薄く、骨量が足りずに治療が不可能であると言われた患者さまが対象の治療です。
どちらも治療後の日常生活において、いくつかの注意点があります。
骨作りにじっくりと時間を掛け、後からインプラントを装着するサイナスソケットと、インプラントに必要な深さを確保しながら埋入できるソケットリフト。どちらの治療を選ぶか、骨の状態によりますので歯科医師の診断が必要です。
顎の横の歯茎を切って歯槽骨に窓を作り、歯槽骨と上顎洞粘膜を注意深く剥がします。
歯槽骨と上顎洞粘膜を剥がしてできたスペースに、人工骨や自家骨などの移植骨を移植します。
しっかりした骨を作るために、3~6ヶ月待ちます。
骨がしっかり出来上がらないと、きちんと固定することができません。
骨が出来上がったところに、埋入します。骨の移植から、インプラントが骨につくまでに約9~12ヶ月掛かりますが、骨がしっかり出来上がり安定させるためには必要な期間です。
ドリルで骨に穴を掘ります。
上顎洞底には接触しない深さまで掘ったら、ソケットリフトをする器具で上顎洞底まで穴をあけます。そこに人工骨もしくは自家骨を詰めていきます。
できたスペースに、インプラント本体を埋入して完了です。
移植した骨やインプラントをなじませる為に、4~6ヶ月ほど待ちます。
治療が完了するまでに6ヶ月と、サイナスリフトより短い期間で治療を終えることができます。
※GBR法は骨幅がないためにインプラントできない方のための骨移植手術です。骨が薄い部分に人工骨や自家骨を貼り付けて、チタンもしくは吸収性の膜などで覆います。その後、粘膜を閉じて6か月ほど待ちます。この間、歯がありませんので仮の入れ歯を使用して頂きます。6か月経過したら骨に埋入する手術をします。その後6か月ほど待って、歯をかぶせます。1年がかりの治療にはなりますが、自分の歯の様に生活するためには必要な時間です。