歯周病と心筋梗塞の関係
近年、重度の歯周病がある人ほど動脈硬化による心臓病が多くなるという事がわかってきました。また、動脈硬化の部分から歯周病菌が発見されたという報告もされています。
歯周病菌が心筋梗塞を引き起こすまで
①菌が増えると、体は菌が体内に侵入するのを阻止すべく、免疫反応が起きます。しかし、治療をせずに放置すると、歯周病菌は歯肉の毛細血管から血行にのって全身に回ります。
②血行にのって侵入した菌が心臓血管に住み着きます。
そこでアテローム性プラークを形成します。アテローム性プラークの中で菌は血管壁の炎症を悪化させたり、血管壁の細胞を増殖させてより血管を狭めるという悪さをします。
アテローム性プラークは粥状の体積物です。歯周病菌はそこで体積物形成を促進し、じわじわと血管を狭めていきます。
③心臓の冠動脈の血行が滞ると心臓に酸素や栄養がいきわたらなくなり、心筋がダメージを受け、狭心症や心筋梗塞になってしまいます。
このように歯周病は心筋梗塞にも深く関係しています。
普段から血圧、中性脂肪、コレステロール値が高い方は歯周病をきちんと治療して、心筋梗塞のリスクを低くしていかなくてはいけません。